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外回転術

逆子(骨盤位)について

逆子(骨盤位)のままだとどうなりますか?
妊娠37週時点で逆子(骨盤位)になっている割合は全分娩の約3%です。
何週でも自然に頭位に治る可能性はあります。例えば36週で逆子でも分娩時までに自然に頭位になる頻度が6~7%あります。
逆子のまま経膣分娩をすると①臍帯脱出による仮死・死産②分娩遷延③外傷(骨折・神経損傷)などのリスクが高まります。
その為当院では骨盤位は全例帝王切開分娩を施行しています。
帝王切開は産科手術として非常にポピュラーなもので手術に伴う危険度は高くはありません。しかし一定の割合で合併症(出血・輸血・腸管損傷・腸閉塞・術後感染・肺塞栓症など)は起こりますし、母体の腹部に手術による瘢痕が残り、次回の分娩も帝王切開となります。
骨盤位を矯正する方法はありますか?
①骨盤位外回転術…術者が超音波で胎児の向きを確認し、妊婦様のおなかの上から胎児の頭部と臀部を持ち、回転させて頭位に矯正する方法です。36週~37週で行います。
②逆子体操(胸膝位)やポジショニング(横向きに寝る姿勢を維持する)鍼灸療法がありますが医療的な根拠は乏しく効果がはっきりせずコンセンサスが得られている方法ではありません。当院では積極的には推奨していませんが、実施する事の悪影響はないため、やってはいけない方法ではありません。「何かやってみたい」という方には実施方法を説明しています。

骨盤位外回転術について

外回転術は必ず受ける必要がありますか?
外回転術は帝王切開を回避できるメリットのある選択肢であると考えていますが、外回転をせずはじめから予定帝王切開という選択肢もあります。骨盤位外回転術の合併症を強く心配される方は、初めから帝王切開のほうが良いかもしれません。ご家族ともしっかり話し合いお考えになり、ご希望に添ったサポートをしたいと考えています。
痛くないですか?
外回転にかける力は比較的強いので多少の痛みは伴います。そのため硬膜外麻酔によって痛みなく行う方法も選択できます。
どのようにして行うのですか?
①1泊2日(午前中入院・午後実施・翌日退院)2泊3日(午後入院・硬膜外麻酔前処置→翌朝実施→翌々日退院)で行います。
②実施2時間前からお腹の張り止めの点滴を投与させて頂き、子宮筋の緊張を和らげて胎児を回転させやすくさせます。
③手術台に仰向けに寝て頂き、頭側を下げて胎児のおしりが骨盤内から上がるような体勢をとります。
④術者が超音波で胎児の向きを確認し、胎児の頭部と臀部にあたる部分をお腹から挟んで胎児が前回り(又は後3回り)になるように回転させて頭位に矯正します。
⑤手技に伴う時間は2~3分、長くても10分程度で終了します。
成功率はどのくらいあるのでしょうか?
成功率は初産婦・経産婦や麻酔の有無で成功率が変わります。
<当院での成功率(開院~R4.6.5まで)32件>

初産婦・麻酔あり 66.7%(2/3)
初産婦・麻酔なし 75% (6/8)
経産婦・麻酔あり 100% (4/4)
経産婦・麻酔なし 64.7% (11/17)

<海外での文献より>

初産婦・麻酔あり 66.7%
初産婦・麻酔なし 32.4%
経産婦・麻酔あり 87.1%
経産婦・麻酔なし 57.5%

合併症はないですか?
外回転に伴う合併症は全くないわけではありませんが、重篤なリスクの発生する割合は非常に低く、医学的にはメリットがデメリットを上回ると考えています。
<一般的な合併症の例>
①一過性の胎児心拍数異常(6.1%)
②破水(0.22%)
③性器出血(0.34%) ④常位胎盤早期剥離(0.18%)
⑤胎児死亡(0.02%)★緊急帝王切開率(2%)
<当院での合併症の例>
①一過性の胎児心拍異常(18%・6/32)・・一過性で回復し問題なく翌日退院。その後37~41週で経膣分娩し新生児異常なし。
②~⑤の合併症はありません。緊急帝王切開もありません。
いつぐらいの時期に行うのがいいですか?
36~37週で日程調整をします。
他の病院に通院しているのですが、外回転術のみ実施する事は可能ですか?
当院にご通院中の患者様に限らせて頂きます。

当院に通院中の方に限り、夜間・休日も24時間対応しております。まずはお電話下さい。

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